電子レンジで目玉焼きを作る容器を買ってみた

電子レンジ用目玉焼き器

以前から100円ショップで売られている電子レンジで目玉焼きを作る容器が気になっていました。ちゃんとできるのなら欲しいなと思っていたのですが、レポートはあっても特に詳しい使い勝手の情報は見当たらないし、買ってよかったという話も聞きません。安い物なのでレポートするまでもないということなんでしょうか。買って自分で試してみることにしました。

購入

卵を電子レンジで加熱すると爆発することはよく知られています。電子レンジ用目玉焼き器に付いている説明書を読むと、やはりそこからは爆発の危険があることが読み取れます。大丈夫なのかなと思いつつ買って帰って来ました。

パッケージ写真

パッケージ裏面

上の写真が買ってきた容器のパッケージです。ダイソーで買いました。目玉焼き2個を同時に作れるようになっています。

調理開始

まずは説明書に書いてある手順通りにセットして「うまくできたらいいな」と期待しつつ電子レンジスタート。途中、ボンッ!という音がして「あ゛ー、ダメじゃん」と思いましたがそのまま加熱続行。フタをあけると見事に爆発していました。

一度作ってみてわかったこと
1.説明書通りにセットしても爆発してしまう。
2.爆発してもフタがしっかり固定されているので卵は飛び散らない。
3.卵は容器にくっつく。
4.説明書は信じてはいけない(笑)

正しい使用方法の模索

説明書通りにしてもうまくいかないことがわかったので、どうすればうまく作れるのか検討することにしました。

まず最初に解決しないといけないことは、卵が容器にくっつくこと。これを解決しないと洗うのが大変です。説明書には容器を水で濡らして使うように指示されているのですが、ポリプロピレン製の容器は水をはじくので水で濡れるはずはありません。この時点でこの説明書を作った人は実際に商品を使ってないのでは?と思ってしまいました。

で、解決策ですが、容器に油を薄く塗って使うと卵がくっつきにくくなりました。説明書に油を使うように書かれていないのは、油が多すぎると高温になって容器が変形する可能性があるとか、また、可塑剤が使われているなら油に溶け出しやすいとか、容器が油で劣化しやすいとかいったような理由があるのかもしれません。

次に卵が爆発してしまう問題。これは半熟がお好みの方にはあまり問題にならないかもしれません。というか、もしかしたら電子レンジ用目玉焼き器は半熟前提なのかもしれないですが、ハードが好みの場合は大問題です。説明書には黄身につまようじで数か所穴をあけるように指示されていますがこの方法では爆発してしまいます。

試行錯誤の過程を書いても長くなるだけなので省略します。ということで、爆発しないようにするには黄身の中身が空気に触れる状態にすることと、一気に加熱しないこと、この二つで解決しました。
黄身は薄い膜で包まれていますが、これを破って中身が出た状態にします。こうすると蒸気が膜の破れた部分から外に出て行くようです。そして一気に加熱せず、少しずつ間を取りながら加熱すると爆発しにくくなります。高級な電子レンジの場合は出力を下げることで対応できるかもしれませんが、我が家の電子レンジは庶民用なので実験できてません。

出来あがった後の注意点としては、すぐに触らないことです。電子レンジで加熱した直後は卵が過熱状態(superheat)になっている場合があって、お箸で黄身を突くとその衝撃で爆発(小爆発)することがあります。やけどの危険があるので注意しましょう。

一度に二個作る時の問題

爆発せず、くっつかずに目玉焼きが出来るようになったのはよいのですが、目玉焼きを一度に二個作る時は少し問題があります。我が家の電子レンジは庫内の中央部分が最もよくあたたまるというクセがあります。そして買ってきた目玉焼き器は下のような形をしています。

電子レンジ用目玉焼き器本体

赤い点はこの目玉焼き器の中心点です。ここまで書くと勘のいい方ならお分かりと思いますが、二個同時に作ると写真の下側に入れた卵の方がやや先に温まってしまうのです。大きな違いではないのですが、均等には仕上がりません。これは完全に盲点でした。

電子レンジ用目玉焼き器本体の取っ手

取っ手を取り去ってしまえば中心を移動させられますが、取っ手には写真のようにフタを固定するためのツメがついているので取り去ることはできません。構造上解決できない問題です。
庫内が均等にあたたまる電子レンジでは問題ありません。

とき卵(溶き卵)の場合

爆発するのは黄身なので「とき卵なら爆発しないのでは?」ということで試してみました。何度か試してみましたが爆発はしませんでした。スイートコーンやたけのこなどと、しょうゆ、だしを入れてみても平気でした。

ただし目玉焼き器を使うのはおすすめしません。とき卵の場合は卵がスポンジ状になって体積が増えるので、目玉焼き器の容積ではあふれてしまいます。別の容器を使った方がよいでしょう。絶対爆発しないとは言いきれませんので、実際にやってみようという方は爆発に備えて空気抜きの穴があって、フタがしっかりできる容器で試すことをおすすめします。


Last Modified: 2 April 2012